エジプトの治安は危険？安全？カイロなど観光での注意すべき点も紹介

神秘的な魅力があったり、神々が宿っているのでは？と思わせられる力があるエジプトは、生きているうちに行きたいと感じる国です。絶景を感じさせる世界遺産もあり観光客の心を奪うでしょう。

古代から続いているエジプトの魅力は、行ってみて肌で感じたいものです。行きたい国の1つではあるものの、不安になるのがやはり治安です。エジプトの治安は安定しているのでしょうか。安全な旅行はできるのでしょうか。

今回は、旅行に行くうえでのエジプトの治安や危険情報、安全な観光のための注意点などについて紹介します。遠い国なので安全性により重視してください。

「エジプト・アラブ共和国」は、スーダン、リビア、イスラエル、ガザ地区と隣接している国です。砂漠が多い国でもあり、スエズ運河やナイル川があることでも知られています。古代エジプト文明を歴史で習うため日本人も良く知る国でしょう。

人口は約9700万人で増えてきています。アラブ人が大半を占めているものの、ベルベル人やトルコ人、ギリシア人なども存在しています。国民の約9割がイスラム教徒ですがイスラム主義活動は禁止されています。キリスト教徒やコプト教信者もいます。

教育は義務教育制度や無償教育制度があります。ただ、教員の給料が低いことが問題視されています。エジプトにはカイロ大学などの有名大学も存在しており、カイロ大学出身者には、小池百合子さんなどの有名日本人もいます。

エジプトでは、アラビア語が公用語として使われています。エジプトの歴史を学んでいると、アラビア文字を頻繁に見かけるでしょう。古代エジプト時代にはエジプト語が公用語でしたが、話せる人はあまりいません。

また、英語やフランス語を重視している地域もあります。そのため、エジプト旅行は英語でも楽しむことが可能です。英語を流暢に使うエジプト人は観光地区や都市部には多くいます。

ただ、注意したいのが巻き舌をとても多く使ってくるため、ヒアリングが難しいことです。ゆっくり話してもらうようにお願いすると、英語での観光も十分可能でしょう。

エジプトの通貨は、「エジプト・ポンド」です。ポンドと聞くとイギリスの通貨を思いだしますが、エジプト独自の通貨が使われています。2019年12月現在の1エジプトポンドは約6.2円です。

エジプトポンドは日本国内で両替はできません。しかし、エジプトではアメリカドルが使えることが多々あります。1ドル札を多めに準備すると便利です。場所によってはユーロも利用することが可能です。

クレジットカードで過ごすこともできますが、JCBの対応がない場所もあるので、VISAカードなどを準備してください。

エジプトの治安は、危険レベル1～危険レベル3のエリアに分かれています。特に多いのが危険レベル2です。そのため、現在の治安は良好とはいえません。危険が多く潜んでいると考えるのが妥当です。それでも治安が悪いと言われたときよりは安定しています。

エジプトでは、社会情勢などによるデモや暴動が起きています。また、テロも発生している地域があります。また、観光客が被害者になった殺傷事件も起きています。

モスクを襲撃した事件や、検問が襲撃された事件も起きているので、治安は全体的に不安定です。観光ができる場所でも治安には十分に注意しなければ何かの事件に巻き込まれる可能性があるでしょう。

エジプトというと、カイロです。カイロは都市部でもあるため観光しやすいでしょう。カイロの治安は危険レベル1です。安全な旅行ができるとは限りませんが、注意すれば旅行可能なエリアです。

しかし、カイロでは、デモや衝突が起きています。また、テロ事件が起きて死者が出たこともあります。カイロでは大きな事件が起きることもあれば、スリや窃盗などのトラブルも頻繁に起きているため、カイロの治安も注意が必要な危険レベル1なのでしょう。

偽警官を装った詐欺もあれば、ひったくりなどもカイロ市内で多発しています。カイロも危険が伴うことが多々あるので、治安が良いと安心することができません。

カイロでは、2016年に教会で爆発事件が起きています。また、2017年には警察官を狙ったテロ事件が起きて警察官が亡くなっています。さらには、2017年にも教会で10名が死亡する銃撃事件が発生しました。

2018年にはアメリカの大使館付近で発火事件が起きています。2019年には車に爆発物を乗せて別の車に衝突し爆発するというテロも起きています。死者は20名でした。

このように、カイロでも毎年のように大きな事件が起きています。カイロは人が多い場所なのでテロ事件にも狙われやすいのでしょう。観光地である分、カイロを訪れたら危険が近くにあることも意識してください。治安が良いエリアではありません。

エジプトでは、観光客が巻き込まれている事件が多々あります。気をつけたいものは治安を大きく揺るがすテロやデモでしょう。しかし、普通に観光している中にも危険があります。

エジプトで観光客が狙われる犯罪について知っておきましょう。エジプトは危険レベルがどの地域にもあります。観光に適しているエリアでも犯罪があるので、犯罪の知識をある程度持っておく必要があります。

集団によるスリ被害があります。混雑しているところを歩いていると、3人組の犯人に荷物から財布を抜き取られ、タクシーで逃走されたという事件がありました。周りにいた子供が指摘してきたものの、すばやい逃走には対応できなかったというのです。

また、バスの中でスリに遭ったり、いきなり近づいてきた人から財布を抜かれたりという被害もあります。犯人は男性の場合もあれば女性に場合もあります。

ポケットなども探られることがあり、ポケットに入れていた貴重品が奪われるという被害もあります。

エジプトでは、犯罪者を警察が取り締まっているため犯人が逮捕されることもありますが、ひったくりの犯罪も多発しています。バイクで近づいてきた人からカバンを盗まれたという人がいます。

また、急に体を捕まれて持っていた貴重品を奪うという強引な手口の被害に遭った人もいるのです。ひったくりは、体に密着させているカバンを無理に奪おうとするケースもあり負傷事件にも繋がっています。

エジプト観光を自転車で楽しんでいた旅行者が、自転車も荷物を奪われるという窃盗事件に遭っています。エジプトは、イスラム教徒が多いため、窃盗事件を繰り返すと手の切断という刑罰もあります。

しかし、貧困などが理由で窃盗を繰り返す人も多いのが現実です。窃盗をするのがクセになっている犯人もいるといいます。

窃盗の被害者にならないように、貴重品の持ち方は考えたほうがいいでしょう。

エジプトはイスラム教徒が多いため、路上飲酒などは禁止されています。警察から注意されるでしょう。しかし、観光客にはそれを知らない人もいます。エジプトの現地の人に誘われて飲酒しているときに偽警官に注意を受けた事件があります。

偽警官から取り締まりを受けそうになったところ、お金で解決できると言われ財布にあった現金やその他の金品を奪われたというものです。この事件は、飲酒を誘ってきた人もグルになって行っているものでしょう。

偽警官の詐欺は色んな国でありますが、エジプトでは宗教上禁止されている行為を利用して騙してきます。エジプトに行くときはエジプトの概念をよく学ぶことも大事です。

エジプトは、危険があるとか治安が不安視されていると言われても、どうしても訪れないと思うほどの魅力を持っている国です。観光できる治安の場所でなら、旅行に行くのも止められません。

さすがに、危険レベル3がついている場所の旅行はやめたほうがいいでしょう。エジプト旅行をするなら、危険レベル1のエリアにとどめるべきです。

しかし、カイロなどの危険レベル1の場所でも事件が起きています。エジプトを安全に旅行するには、自分で注意しないといけないことが多々あります。その注意点について紹介します。

スリやひったくり、強盗、置き引きなどのように、とんでもなく窃盗事件が多いエジプトなので、荷物はしっかりと管理してください。荷物の管理ができていないと、貴重品が奪われてしまいます。

無理矢理奪われることもあるので、目立たないように貴重品は小さめのバッグに入れて、洋服の内側で持つようにしましょう。スーツケースには鍵をしっかりかけてください。

バッグを奪われても被害を少なくするには、貴重品を分散させて持つことです。

安全な旅行のためには、現金を多く持ち歩くのはおすすめできません。日本人の感覚では、現金を余分に持っておかないと足りないときに不安になるというものがあります。そのため、日本人観光客は多めに現金を持つクセがあるでしょう。

エジプトの物価は比較的安めです。大暴落したときもあるので、通貨の価値が下がった時期もありました。観光地の観光費は高めではありますが、1日に必要な金額をその都度出して、それ以上は持ち歩かないようにしてください。

流しのタクシーや、声をかけて呼び込んでくるタクシーには乗らないようにしましょう。流しのタクシーを利用したら、確実にぼったくられるという悪い評判があります。タクシー強盗や、連れ去りなども起きています。

また、エジプトには三輪タクシーというものがあります。大都市では禁止されていますが、実際は三輪タクシーが存在しているのです。三輪タクシーでは、女性が強姦されるとか、強盗被害なども多発しています。

エジプトでタクシーを使うときは、必ず正規のタクシーにしてください。また、助手席ではなく後部座席に座るようにし、危険を回避するようにしましょう。

早朝や夜間は犯罪率が上がったり、人通りがとても少ない場所が多くなるため危険です。特に単独行動をしていると狙われるので早朝や夜間に1人でウロつくのはやめましょう。

窃盗だけでなく、負傷する事件に発展することもあるでしょう。また、エジプトは砂漠が多い国です。砂漠に行くときにも、早朝や夜間は昼間と違って気温が下がるときがあります。

健康面でも危険が伴う可能性が高いので、エジプトはどこを訪れるにも昼間にしてください。昼間も犯罪が起きているため注意は必要です。

エジプトはイスラム教信者が多くいます。エジプト特集などをテレビで見ると、現地の女性は黒くて体のシルエットがでない洋服で髪の毛も隠しているのが分かるでしょう。レポートする女性も服装に注意しているのが見てとれます。

女性が露出するというのは、エジプトではタブーだと思ってください。観光場所によっては入場ができないこともあります。そのため、フード付きの洋服や体のシルエットが出ない洋服、大きめのストールを準備しておきましょう。

女性が露出していると、最悪の場合強姦事件などが起きる可能性もあります。また観光客であることもすぐに分かってしまうので危険です。

エジプトでは物乞いをする人もいます。エジプトは貧困も問題になっており、観光客にお金を恵んで欲しいと訴えてくる人もいるのです。イスラム教文化でもあるため、裕福な人が貧しい自分たちにお金を恵むのが普通だとも思っています。

しかし、物乞いに遭ったとしても何も渡してはいけません。目を合わせないようにしてください。時には、子供が物乞いをしてくることもあります。かわいそうだと感じても何も渡さないことです。

親切にされて、そのお礼で金品を求められることもあります。安全な旅行のためにも、物乞いにはとにかく関わらないようにしましょう。貧困も治安が悪くなっている原因の1つです。

エジプトは、遺跡などが多く感動するものも多いため何度も訪れたくなる国です。しかし、治安は問題視されています。安全な旅行ができる治安が完璧に整ってはいないのです。そのため、エジプト旅行は治安に左右されることが多いでしょう。

エジプトで観光するときは、できるだけ治安が良い場所や安全性が高いと言われている場所を選んでください。ただ、どこにいても治安が悪いことを頭に入れた行動をとってください。

有名都市であるカイロは危険レベル1でも治安に不安が残っています。カイロを安全に旅行するための計画はちゃんと立てましょう。常に治安を意識した行動と、日本からの事前準備が大切です。